日常のこと


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日本はなぜ開戦に踏み切ったか 森山優 著

本を読んで

日本が対米戦を決意してから、すでに71年が過ぎた。
我々の祖父や父が「日本は、なぜアメリカを相手に戦争をしたのか」と言う疑問は二十世紀の謎と言われている。

著者は閲覧可能になった膨大な史料を駆使して困難な決断を先送りする当時の指導者「非(避)決定」
や「両論併記」の理論を描き出しています。この決定は独裁でもなければ暴走でもない。
組織的な利害の対立と責任の回避であった。
陸軍や海軍の首脳には選りすぐりの秀才が集まっていた。高い能力を持つものも多い。
なのに、何故このような結果になってししまったのか。

読み進んでいくうちに愕然とする。
彼等が固執したのは「組織的利害」であったのだ。
日本の将来を憂へ、戦争回避を求める理性的な声はかき消されていった。
開戦が最も望ましいと言い張った陸軍参謀本部、海軍軍令部のその論拠は信頼できる数字や精緻な分析に基づくものではなかった。
それは「希望的観測に根拠を置く、粉飾に満ちた数字合わせ」に過ぎなかった。
「強力な指導者を欠いた寄合所帯の、政策決定システムが陸海軍相互の決定的な対立を避けた」ことによって最悪の結果に至った。
著者の言葉には「非(避)決定への怒りのようなものを感じる。
当時の指導者たちは不都合な未来像を直視することを避けたのである。
内的なリスクの回避を追い求めた結果、米国に開戦と言うもっとも大きなリスクを選択したのである。
しかし、これは昔話だろうか、現在の政治の混迷何も決められない「何も変わらない、今も同じである」

アメリカから、日本への中国からの撤兵と言う要求に対して、
95ページ
戦争の結果を知っている我々の立場からは、中国からの撤兵問題でアメリカと折り合いがつかなければアメリカに戦争を仕掛けるなど愚の骨頂でしかない。
確かに日本は日中戦争に多額の予算を投入し、日露戦争を超える戦死者も出していた。
手ぶらで帰る訳にいかないと思うのは人情である。
しかしアメリカと戦って敗れれば、中国大陸の利権を失うなどと言うレベルでは収まらない。
起こりうるリスクと利害得失を天秤にかければ対米戦と言う結論が出るはずがないのである。
・・・・・ところが最大の問題は日米戦と中国からの撤兵を天秤にかけて判断する政治的主体が無かったのである。



日本はなぜ開戦に踏み切ったか  森山優 著 _d0031171_17253674.jpg

by a7617 | 2012-10-11 17:18