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本を読んで「検証昭和史の焦点」 保坂正康 著

この本は「昭和史にはまだ見過ごされている事が在る」と言う観点から書かれています。
昭和前期の(20年8月15日の終戦まで)様々な事件について焦点を当てていますが、

その 「第十三話 戦艦大和の沈没と戦争の原価計算」をご紹介いたします。

著者の保坂さんは事細かに検証されていますが、細かく書くと読む気がしなくなるので
おおざっぱに記載いたします。

戦艦大和が沖縄特攻に出撃したのが昭和二十年四月六日午後です。
編成は「戦艦大和」「軽巡洋艦矢作」駆逐艦八隻です。
四月七日14時二十三分に大和沈没、駆逐艦四隻沈没、戦闘員四千四十四名が戦死。
戦果はアメリカ軍の発表によれば386機が参加して損害は10機16人だという。
いずれにせよ日米の損害の差はあまりにも大きい。

ここで大和の沈没を例にとって一つの敗北がどのような損失になったかを試算してみた。
日本銀行統計局が算出した企業物価指数を使うと物価は約六百二十二倍となる、
大和の建造費は当時の金額で一億四千八十七万七千円で
現在の価格に直せば、八百八十九億千百九十七万円となる。
よく東海道新幹線の工事費用に匹敵と言われる。

出撃する大和ほかの艦船には四千トンの重油が積み込まれた。
一トン当たり三万四千円とすれば燃料代は一億四千四百万円になる。
また人間には食料が必要ですからコメを一人につき300グラムとして大和の乗り組んでいた
兵員を三千人すれば一日コメが1トン生野菜1.6トンを消費する。
大和が沈没したと言う事はこの合計の金額が一瞬にして海に消えたことになる。
もちろん物資だけでなく兵員も犠牲になっている。
当時規定では戦死した場合には階級に応じて一時金が遺族に支払われる。
一例をあげれば大和艦長の有賀大佐は千三百八十四円。
一番下の二等水兵は百五十円。
この戦死した兵員二千七百四十名にそれぞれの階級に分け一時金を算出して、
現在の金額に換算すると百四十一億四千五百二十万円となる

そのようにして企業物価指数で建造費を算出し自衛隊との俸給の比較で死亡一時金を推定
それに燃料費などを加えていくと千三十二億となる。今評判のスカイツリの建造費が500億円だから
あの世界一のタワーが二本立つことになる。

もう一つ別の見方をしてみると
大和の建造費が国家予算の4%に注目して計算を大目にすると、途中の計算は煩雑になるから省くが
なんと総工費は「三兆二千八百二十億円」になる。
現在の自衛隊の誇るイージス艦は一隻約千二約億円であるからその、二十七隻ぶんに相当する、

どの国の軍隊もそうであるが我「大日本国陸海軍」も主計将校は一つの戦闘が終わるたびに
こういう計算をしていたはずである。

もっとも戦況が悪化した敗戦末期には国家財政は破たんしていたために原価計算をしたところで
その原資は尽きていたと思われます。

戦争はなんという空しいものでしょうか。
アクアライン、本四架橋、関西空港等々この無駄に比べれば小さい小さい。
アクアラインの建造費。


本を読んで「検証昭和史の焦点」 保坂正康 著_d0031171_17454053.jpg

by a7617 | 2012-04-18 17:34