日常のこと


by a7617

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本を読んで 「死刑」

 本を読んで 「死刑」 

書店で題名を見たとたんに飛びついてしまった。

はじめにこのくだり
死刑執行のとき「首にロープをかけた時、死刑囚が『ごくっ』とつばを飲み込む音が
忘れられない」と拘置所幹部に心情を吐露する刑務官。
執行する刑務官、どんなにつらいことでしょうね。

途中で読むのをやめたくなったが、それでも最後まで読み進めなければいけないと読んだ。
本書は裁判官、教誨師から加害者遺族、死刑囚、無期懲役囚に至るまで、
延べ三百八十人にも及ぶ広汎な取材を通して
極刑の「現実」を極めて中立的、抑制的、そして多面的に書かれています。
読み終わってすぐにまた再度読んでみた。

「死刑」実に重いテーマである。
分かりきっているが国家が人を殺すのである。
最近見た映画「さまよえる刃」物語ではあるが、復讐と言うことも考えさせられた。

廃止派と存置派のあいだに厳存する、狂いそうな感情と理性の行き違い。
「償い」をめぐる両派の絶対に相容れない意識の断絶……。
廃止派と存置派の理論が両方分かるだけに、繰り返すが重いテーマです。

愛娘と孫が残酷な殺され方をしたオウム事件を通して「死刑制度があって良かった」
と死刑反対の立場を覆した被害者坂本都子さんの父親。
しかし一方では「遺族が犯人に死刑を求める気持ちは十分、理解できる。
だが、憎しみや恨みに縛られていては幸せになれない」と語る被害者遺族。
此処のくだりも分かる
「今さら謝っても、口先だけの謝罪になってしまう」と遺族への慰謝を敢えて拒み、自ら上告を取り下げ、絞首台へと向かった加害者。
あまりに重い言葉の連続に、幾度か間を置かないと、胸が押し潰されそうに成ったしまった。
読んでいて、幾度も涙する。

一般市民が刑事裁判の審理に加わるようになった今日にあっても、
死刑に関する情報開示はなかなか進まない。
その意味において、本書の価値はすこぶる高いと感じました。
 幸いなことに、今のところ、私は加害者にも被害者にもならずにいる。
当事者ではない私は、当事者の心をどこまでで理解できたかは分かりませんが少なくも「死刑」
というものが少し分かった気がしました。


本を読んで  「死刑」_d0031171_1663858.jpg

by a7617 | 2009-12-19 16:02