日常のこと


by a7617

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本を読んで「48歳の抵抗」

本を読んで「48歳の抵抗」

古い本を読んでみた。
今年48歳を迎える1962年生まれの人。
石原良純、豊川悦司、藤井フミヤ等、現役バリバリでしょう。
自分のことを振り返ってみてもそう年寄りだったと感じてはいなかった記憶がある。

しかし、この本の書かれた今から50年前はどうだったろう。
男の平均寿命は65歳、私の記憶に間違いが無ければ定年は55歳だった。
この石川達三「四十八歳の抵抗」(1965年)は当時の男のささやかな抵抗を描いた作品です。
主人公の西村耕太郎、保険会社の58歳のサラリーマン、次長職。
妻と23歳の娘がいる。

どんな抵抗をしたのか?部下の女性や芸者にふらっとしたり、部下に誘われてヌード
撮影会に行ったり、その程度しか出来ない小心な男。
最後に一大決心をして19歳の女を誘って熱海への温泉旅行。
結局は振られて惨めなおもいをする。
また娘が年下の学生と恋仲になって家出騒ぎ、挙句の果て妊娠。
娘の結婚式でゲーテの「ファウスト」の詩に引用を重ね合わせ、
〖この杯ゆ、飲む酒は、涙を誘う酒なりき〗
この中の「ゆ」は「~で」のこと、なりきの「き」は過去形。
いよいよ老いを悟る場面です。

193ページ
「・・・・・女は水みたいなもので、縄でも縛れない、鉄の輪をはめても縛れない
釘で止めるわけにもいかない。石で押さえつけるわけにもいかない・・・・
「じゃ、どうすればいいんだ」
「こっちが水浸しになるんでしょうな」

243ページ
「・・・・・女は猫みたいなものです。嘘つきで、可愛らしくて、獰猛で、甘ったれで、
猫かぶりです。冷静な男なら誰だって猫と結婚する気は起こらないでしょう。
ところが世間の男という男はみんな猫と結婚して、引っかかれたり、舐められたり、
甘えられたり、騙されたりしているのです・・・・・」
切ない話・・・・


本を読んで「48歳の抵抗」_d0031171_17374999.jpg

by a7617 | 2010-04-28 17:36